ロレックス エクスプローラー Ref.14270 ~冒険者の進化~
毎日たくさんの腕時計が新たに入荷してくるのですが、その中にロレックス エクスプローラーⅠ Ref:14270が2本ございました。
一見、同じ物に見えたのですが、よく見ると文字盤の表記に違いが。
今日はこの「ロレックス エクスプローラー Ref:14270 」について見ていきます。
ロレックス エクスプローラー Ref:14270
ヴィンテージと呼ぶほど古くもなく、クールと呼ぶほど新しくもないこのモデルの着想となった出来事は、1953年のエベレスト遠征。
エドモンド・ヒラリー卿とテンジン・ノルゲイは、エベレスト登頂の際に白いロレックス「オイスターパーペチュアル」を着用し。この冒険から帰国した後も、その高精度なクロノメーターの物語は70年近く語り継がれました。
まさにそれは、”冒険者”=”エクスプローラー”
本質的にはエベレスト登頂を果たした時計に似ていますが、今では名前を “エクスプローラー”にすり替えられています。
1989年のフェアでこのRef:14270が発表された際、ドラマティックなアップデートを遂げた文字盤、新しいムーブメントに顧客は驚いたのでそう。
しかし、時がたてばその目新しさは陳腐化してしまいました。
そんな歴史のあるこの時計は、ひとつのリファレンスの中に幾多のバリエーションが存在し、奥が深いだけでなく、潜在的には非常に収集性の高い時計です。
退屈な時計だともいわれるようですが、本当にそうでしょうか?
4つのバリエーション
エクスプローラーRef.14270の場合、1989年から2001年までの間に存在した4つの主要なバリエーションがあります。
その呼び名は、“ブラックアウト”、”T-Swiss”、”Swiss Only”、”Swiss Made “。
これらは、ダイヤルの違いから名づけられています。
ダイヤルが最も明白な変化が見られる場所であり、このような区別しやすかったようです。
エクスプローラーRef.14270の製造期間とシリアル番号は次のようになります。
E品番:1990年
X品番:1991年
N品番:1991年
C品番:1992年
S品番:1993年
W品番:1994年
T品番:1996年
U品番:1997年
A品番:1998年
P品番:2000年
いつの期間に、どのような特徴がみられるのか参考にしながら見てみてください。
“ブラックアウト” 1989~1991年
ダイヤル上の数字3・6・9が黒くブラックアウトされているのが由来です。
後のモデルでは白で村れています。
この時計自体の生産数は非常に少なく、E品番後期とX品番前期のシリアルナンバーでしか見られません。
また、”ブラックアウト “の製造期間中、2種類の異なるシルバープリント表記が使用されています。
ロゴが平らで落ち着いたトーンの”フラット”と、キラキラと輝きはっきり浮かび上がった”メタリック”。
E品番台の個体の中には、より珍しい”夜光付きドットの位置が外側に離れた特別な秒針”を備えているものがあるのだとか。
さらに、ダイヤル上にティファニーのWネームが刻印された個体はもっと希少で、入手困難だそうです。
見つけたら、是非GETしてください!
”T-Swiss”1991~1998年
トリチウム夜光、ホワイトペイントを施したアラビア数字、グロスブラックダイヤルが特徴です。
全てのダイヤルバリエーションにトリチウム夜光が塗布されています。
モデル中で最多の変更が加えられており、変更された点は、クラスプ、ダイヤル、ラグです。
【ダイヤル】
白いテキスト、白のペイントで埋められた数字、そして6時位置の下に “T < 25 “の刻印があります。
“ブラックアウト “と同様、いくつかのティファニーの刻印があるバリエーションが存在するようです。
【ケースの変化】
最初の4~5年間はラグホールが存在しており、これはストラップの交換をはるかに簡単にしてくれたそう。
“T-Swiss “の名を冠しながらも、ルミノバで埋め尽くされたアラビア数字をもつ、U品番台後期の珍しいモデルがあり、”トリチノバ”と呼ばれています。
トリチウムの使用を中止したにも関わらず、ロレックスは在庫が余ってたというりゆうで”T < 25″と書かれたにダイヤルに夜光入りのアラビア数字を使用していたという噂が・・・本当のところはわかりません。
【クラスプ】
E~T品番台はオイスタークラスプ、1996年頃にフリップロッククラスプに変更され、安全性が向上しました。
”Swiss Only”1998〜99
“Swiss”のみのダイヤルは、トリチウムからルミノバへの移行を表しています。
Ref.14270の中で最も短い期間に生産されたモデルで、U品番とA品番のモデルに見られます。” Swiss Made “スーパールミノバモデルの前身となるため、過渡期のモデルと考えられています。
“Swiss Only”は、”ブラックアウト”と同様に、他のモデルに比べて非常に少ない生産本数ですので、
今後プレミアム化が進み可能性を秘めたモデルです。
”Swiss Made”1999~2001年
スーパールミノバを夜光塗料として採用しています。
そして、エクスプローラー Ref.14270の冒険の終着点ともいえます。” Swiss Made “エクスプローラー Ref.14270はA品番台から最終形のP品番台まで存在します。
最終ロットのエクスプローラー Ref.14270は、およそ3年間生産された。後継のRef.114270ではステンレス無垢のエンドリンクを使用していますが、実質的に同じです。
最後に
今回、当店に入荷したのはA番とP番。
前者は、”Swiss Only”のモデルです。サイトにも近日公開致しますので、お楽しみに!
エクスプローラー Ref:14270について調べていくと、クラスプやブレスレットの違いも様々。
またの機会に、まとめたいと思います。
本日は、中場のブログでした👋