はじめに
皆さんこんにちは。
中野の時計店、株式会社れんずの小笠原と申します。
見出しの通り、今回はパネライの製造年の読み解き方や裏蓋に刻印されている内容についてご説明します。
それではまず、パネライの裏蓋を見てみましょう。
いくつかの英数字が刻印されています。
それぞれにどのような意味があるのか一つずつ解説していきます。
製造番号
パネライの製造番号についてです。
パネライは、全モデル共通で裏蓋に刻印されている頭のアルファベットで製造年
例 W〇〇〇/1500は、2020年製造
数字で年間で何番目に作られたものかわかります。
例 W0460/1500は、年間1500本作られたうちの460本目
製造年一覧表
A 1998年 | J 2007年 | S 2016年 |
B 1999年 | K 2008年 | T 2017年 |
C 2000年 | L 2009年 | U 2018年 |
D 2001年 | M 2010年 | V 2019年 |
E 2002年 | N 2011年 | W 2020年 |
F 2003年 | O 2012年 | X 2021年 |
G 2004年 | P 2013年 | Y 2022年 |
H 2005年 | Q 2014年 | |
I 2006年 | R 2015年 | OOR【限定】 |
ABCから始まるアルファベットで順列されているので1998年のA番から始まり、2022年現在はYとなっております。
ロレックスのシリアルよりも規則性があってわかりやすいかと思います。
この規則通りなら、2023年はおそらくZ刻印と予想されます。2024年以降はランダム番にでもなるのでしょうか。
番外編にはなりますが、イニシャル番号以外にもOORと刻印されたモデルも存在します。
通常生産外モデルを意味しており、過去のフェラーリコラボモデルや昔の80本、100本生産のモデルに刻印されています。
自分が確認する限りでは、比較的新しい限定モデルには採用されていないようです。
OP番号
OP番号というのは、正式名称ではありませんが、この呼び名で呼称されることが多いです。
パネライがヴァンドームグループ(現在ではリシュモングループ)のグループ傘下に入る前1997年に製造された(通称プレヴァンドーム)
『PAM00001』のOP6500から始まり、現在に至るまでそれぞれのモデルに充てられています。
リファレンスナンバー(PAM番号)の同じ時計でも、異なるOP番号のモデルがあるため、リファレンスナンバー=OP番号ではありません。
少し古い海外サイトになりますが、Googleなどで『パネリスティドットコム』と検索すると一覧表が出てきたりします。
http://www.paneristi.com/reference/casenumbers.html
シリアルナンバー
最後はシリアルナンバーです。
頭のアルファベット2文字と数字で構成される番号で
前述に挙げた1973年『PAM00001』のBB970001から始まり、現在に至るまでそれぞれのモデルに充てられています。
BBの他にも、PLやPBから始まるモデルも存在します。
規則性まではわかりませんが、ムーブメントによって異なる英字が充てられるみたいです。
おわりに
パネライは、他ブランドに比べて製造年の特定がしやすいブランドになります。
既にパネライをお持ちの方は、自身のパネライがいつ作られたものなのか、是非確認してみて下さい。
また、これからパネライをご購入の方は、自分と同じ産まれ年の個体を探してみるのもいいかもしれません。
みなさまが素敵な時計と出会えますように。