デイトジャストとは何か?
ロレックスのデイトジャストと言えば、1945年に誕生し80年近くを経過した今でもラインナップを続けるアイコニックなコレクションです。クラシカルウォッチにカテゴライズされており、日常使いにもドレスウォッチとしても使えるユーティリティーウォッチです。1945年に誕生して以来、大幅なデザイン変更は行われていないことも、時代を問わず愛されている所以だと思います。
画像出典:https://www.rolex.com/ja
また、メンズとレディースはもちろんの事その中間となるサイズ、文字盤のカラーリングやダイヤモンドの有無、ベゼルの形状やブレスレット種類また素材組み合わせなどその種類は多岐にわたり、様々なバリエーションが展開されているのも魅力です。デイトジャストの中でも、回転ベゼルを備えるサンダーバードやターノグラフなどもラインナップされていました。
1960年後半以降のラインナップの一部を纏めただけでも、1601、16233、16264、69173、79173、116334、126331、279171、279383…これだけの種類があります…
日付を表示する小窓を3時位置に備えるという表示方法は今では一般的ですが、こういった表示法の基礎となったのもデイトジャストです。
また、ロレックスの日付表示を備えるモデルの多くでは、日付を拡大表示させるサイクロップレンズも特徴的ですが、これもロレックスが1950年代に特許を取得し、1953年のデイトジャストに初めて採用したとされています。日付が拡大表示され見やすいのは便利ですが、けっこう好みが分かれますよね。
では、デイトジャストとはどういう意味かというと、日付が瞬時に切り替わる機能の事を言います。オイスター(防水)やパーペチュアル(自動巻き)と並びロレックスの3大発明になります。
デイトジャスト誕生以前のデイト表示の付く時計の場合、時計にも拠りますが午後11時過ぎくらいからカレンダーが日付を変えるための準備に入り日付が少しずつズレ初め、午前0時過ぎに翌日の日付を表示するというのが一般的でしたし、今の時計の多くもゆっくりと切り替わるものが大半を占めます。
デイトジャスト誕生以降のロレックスの他のモデルでは、オイスターパーペチュアルデイトやサブマリーナーデイトなどプロフェッショナルモデルでも同機能が備わっています。
では次に、本ブログでの本題になりますが、
デイトジャストの日付はいつ切り替わるの?
デイトジャストを含むロレックスをお買い求め頂いた方から、今も昔も『日付が0時に変わらない』や『午前0時2分くらいに日付が変わる』といったお問い合わせを頂きます。
これらは正常であり故障などではないのでご安心ください。
改めてとなりますが、デイトジャストとは日付が瞬時に切り変わる機構であり、午前0時ジャストに日付が切り替わるという機構ではございません。
フォントを太字で大きくすると語気強めな感じですが、かなり大事な事なので敢えて太く大きくさせて頂きました。
この事実を知るまでは、私自身も『午前0時ジャストに日付が変わる!』と思い込んでいました。思い込みは怖い…
ではいつ変わるのかというと、
皆さまが理想に描く通りきっかりではないにしろ0時に変わるものもあれば、23時59分頃に切り替わるものもあれば、0時2分程度に切り替わるものもあり、個体差があるため明確にはお答えする事が出来ません。
リュウズ操作で針送りをすると12時ドンピシャに瞬時に日付が切り替わったように見えるのですが、実使用に於いては先に述べた通り多少の前後はございます。
また最初は0時ちょうど位だったのに3年位使っていたら少しずれた!という事もあると思いますが、ご使用を続けていると若干ではありますが切り替わる時刻にズレが生じていく事もございます。
許容範囲ってあるの??
では、何時何分頃までに変わるのが許容できるのか?気になりますよね。
日本ロレックスのサービスセンターに問い合わせてみたところ、23時55分~0時5分までに切り替わるのであれば許容の範囲内であるという判断をされるそうです。
5分前後というのはかなり大きな幅のように感じますが、この10分以内に切り替わるのであれば許容範囲=正常値であるという事になります。
使用される側とするとなかなか悩ましい問題ですが、サービスセンターの方曰く前述の範囲内であれば許容できるという事ですね。
ただ0時5分に切り替わるのは許容範囲内だから問題無し!と私たちが結論付けることは出来ないので、メーカーの国際保証期間内もしくは修理保証期間内であれば相談されてみるのも宜しいかと思います。
ただ前提としてこの23時55分~0時5分内で切り替わるのは、メーカーの見解としては許容の範囲内であるという事を覚えておいて頂けると宜しいかと思います。
とはいえ比較的新し目のモデルであれば、0時5分前や5分後に切り替わるのは、あまり見た事が無いのがロレックスの凄さなんですよね!
さすがキング・オブ・実用時計!
最後に
画像出典:https://museum.seiko.co.jp/
機械式時計が世に誕生したのは1,300年頃、17世紀頃には懐中時計が誕生。世界初の腕時計とされるのは1904年にカルティエから発表されたサントスと言われています。
この画像にある通り最初の機械式時計の精度は50秒に1秒の誤差だったそうです。
ここからは私見になります。様々なご意見があるかと思いますがご容赦ください。
パソコンやスマートホンなどの様々なデジタル家電に触れる事が多く、どうしても身の回りのモノに正確さを求めがちになります。
私自身も機械式時計を見た後に、スマホで時間を確認してしまう位、どちらかというと几帳面な典型的なA型人間です。
機械式時計は正確無比とも言えるデジタル製品とは相反する超が付くアナログ製品であり、ムーブメントの組み立てや分解、微調整は今でも職人の手作業で行われます。
最初の腕時計誕生から120年近くを経過しましたが、ムーブメントを構成するパーツの素材などは進化を遂げた事で、定期オーバーホールの期間が長くなったり、メーカーの保証期間が長くなったりしていますので、大きな進化を遂げておりユーザーには嬉しい限りです。
しかし時計を動作させるための構造(仕組み)に関しては120年以上も前から大きく変化した点はありませんし、機械式時計の精度はいまだに一日に何秒遅れるか進むかで表されます。
例えば高精度ムーブメントの証ともされるクロノメーター認定では-4~+6秒、ロレックス高精度クロノメーターは-2秒~+2秒/日を基準としています。
比較的新しい機械式時計であれば+15秒/日であれば、かなり良いと言っても過言ではないと思います。
精度については、保管時の姿勢、実使用時、気温など様々な要素が絡み合ってきますので、一概にこの精度には収まらないケースがほとんどです。
こういった点を踏まえて頂くと、本ブログのデイトジャストの日付が変わる時刻のズレであったり、一日の精度の誤差であったりに対して、多少は気持ちにゆとりを持って使ってあげる事が出来るのではないでしょうか。
一日に5秒進み続ければ週に35秒、4週間で約2分・・・『ああ進んじゃってるな、よし合わせてあげよう』って時間をピッタリ合わせてあげて、たまに手動でゼンマイを巻いてあげるも機械式時計の愉しみとは思いませんか!?
この様に触れて(操作)あげた事で、巻上げ時の違和感であったり何かに気がついてあげる事も出来ると思いますよ~。
遅れ進みが無いというのは優秀だし気分的に良いと思いますが、あまりい正確無比だといじってあげる機会が減ってしまいそうですもんね…
こんな時計との付き合い方は如何ですか?
時間の正確さを求める仕事の日はクォーツ時計
心にゆとりを持ちさほど正確さを求めずお洒落をしたい休日は機械式時計
ただただゆっくり寛ぎたい時は時計をしないし見ない!
ありだと思いませんか🤗
という訳で、今回の倉本ブログはデイトジャストの日付は何時に変わる?でした。
最後の方は賛否両論・ご意見様々ありそうですが、お許しください💦