ブレゲと言えば稀代の天才時計師であるアブラアム=ルイ・ブレゲの名を冠し、パテックフィリップやオーデマピゲなどと並び世界5大ブランドの一角を占める1775年に創業した老舗高級時計ブランドですね。
画像出典:https://www.webchronos.net/features/37041/
自動巻き式の懐中時計ペルペチェルや重力による姿勢差を補正するトゥールビヨンを始めとする時計の機構、ブレゲ数字やブレゲ針またコインエッジやギョウシェ仕上など時計の美観を際立てる装飾など多くの発明に携わり、”時計の歴史を二世紀早めた天才”とも言われています。
今回はそのブレゲのシリアルナンバーの秘密を紐解かせて頂こうと思います。
ブレゲらしさを最も感じられるコレクションと言えばクラシックラインだと思いますが、時計好きの方ならご存知の事と思いますがブレゲのの場合はダイヤルと裏蓋の両方にシリアルナンバーがあるんです。
まずは文字盤側から見てみる事にしましょう。
ご覧の通りで12時位置のブレゲのロゴの横に2022とペイントされているのがシリアルナンバーです。
こちらのマリーンには5014とシリアルナンバーが書かれていますね。
それでは次にケースバックから見てみると。
2022の後にBBとアルファベットが刻印されています。
では次にマリーンはどうでしょうか。
こちらのマリーンのケースバックの5014の後にはアルファベットがBDと刻印されていますね。
では、この数字とアルファベットの意味は!?という事が今回のブログの本題です。
まず創業者でもあるブレゲは生涯で5,200点の時計を製作されたと言われており、その功績を称え現代のブレゲでは1~5200までのシリアルナンバーを製造した時計に割り振っています。
一般市場に出回るコレクションのシリアルナンバーは201~5200までの様で、1~200までは限定品や受注品など極めて希少なモデルに割り当てられるようです。
とある正規店様のブログでは2017年当時のブレゲの年間生産本数は約28,000本と書かれており、さすがに200~5200だけじゃ足りないじゃん!?となるのですが、そう数字の後のBDやBBなどのアルファベットに秘密があるんです。
ブレゲのシリアルナンバーは201A~5200Aの次に201B~5200Bの次に201C~5200Cその次も…201AA~5200AA…201BA~5200BA…を繰り返し201zz~5200zzという具合に生産が続けられます。
ブレゲの正しいシリアルナンバーとは数字とアルファベットの組み合わせたナンバーなんです。
仮に202だった場合202BCや202BAだって存在しまいますからね。
では、このシリアルナンバーって生産された順なの!?と思いますが、ブレゲの場合は生産する最初の段階で割り当てられるようですね。
例えば2023年に制作を開始ししようとするグランドコンプリケーションに3000が割り当てられ、3針のクラシックモデルに3001が割り当てられた場合、ほぼ同時期に生産を開始しても前者のグランドコンプリケーションの方が明らかに完成も出荷が遅くなってしまうんです。
このシリアルナンバーでロレックスやパネライなどの様に、生産された時期や年代が解るのかというとそういうナンバーではないので、ブレゲの生産された年代は特定する事が出来ません✋
先日お客様からのご依頼でお取り寄せさせて頂いた、
1~200番に割り当てられるコレクションって!?ぜひ一度は見てみたいものです。
ちなみにこの一年で当店に入荷してきた商品を見てみると、COが一番新しいシリアルナンバーでした!
5200ZZまで僕は生きている事が出来るのでしょうか?いや出来ないでしょう😅
なお、シリアルナンバーにアルファベットが割り当てられているのがクラシック、マリーン、トラディション、クイーンオブネイプルズなどのコレクションの法則であり、この写真の通りタイプXXやタイプXXIのコレクションには該当しません。
そうそう、ブレゲが生涯で制作した時計は1~5200までというのは前述した通りですが、もしかしたら18~19世紀にかけてブレゲの顧客でもあった当時の王族や貴族であるナポレオンやマリーアントワネットなどと同じシリアルナンバーを手にしているなんて言う素敵な奇跡があるかもしれませんね。
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自分が持っている2002と同じシリアルナンバーをナポレオンが持って居ただなんて、とても素敵な話だと思いませんか???
という訳で、今回のブログではブレゲのシリアルナンバーについての説明を書かせて頂きました。