時の記念日ってなに?

  • 投稿日:2023年06月10日

こんにちは、中野ブロードウェイの時計専門店「れんず」です。

本日6/10時の記念日。時計大好きマンの皆様の方がよくご存じかもしれませんね。
私は隣の席のスタッフさんから聞いて初めて知りました。
ご存じの方も初耳の方も、「時の記念日ってなに?」を解消していきましょう。

なんで6/10?

まず、時は飛鳥時代まで遡ります。
歴史の授業などで「日本書紀」という単語が出てきたかと思います。
古事記と一緒に出てきてキの字を間違えちゃうやつです。
内容としては、めちゃ古くから残っている、近隣の国や昔の日本であったことが書いてある歴史書と捉えて頂ければと思います。

そんな日本書紀に「天智天皇が水時計を日本で初めて作り、鐘で人々に時間を知らせた日」の記載があったそうです。
それが6/10だった……と書くと、ちょっと惜しいのです。合ってはいるけど、ちょっと違います。

日本は1872(明治5)まで、現在の太陽暦ではなく月の満ち欠けを基準にした太陰暦を使用していました。
日本書紀に記されていたのは太陰暦の「4/25」。
現在使われている太陽暦、つまりグレゴリオ暦に直すと、「6/10」。
その為、毎年6/10が時の記念日となったのです。

ちなみに天智天皇は、またの名を中大兄皇子といいます。こちらの呼び名の方が有名ですね。
卑弥呼さんや聖徳太子、小野妹子と一緒に出てくる偉い人です。

何をする日?

5/5の子どもの日には柏餅を食べ、7/7の七夕には短冊を飾りますよね。
時の記念日には何をするのがよいのでしょう。

→特には決まっていない

特にはまあ、ないみたいです。
昔の日記帳に「この日は初めて時間を知らせた記念日★」と書いてあっただけで、縁起とか健康祈願とか、そういう類の日ではありませんからね。
しかしそれでは面白くありません。

保育園や学校などでは、「時間を守ることの大切さ」を説く日として有効活用されているそうです。
折り紙などで時計を作ってみたり、時間に関する絵本や紙芝居を読み聞かせてみたり。あらゆる角度からの教育、大事ですね。

他には、「6月に祝日が欲しいので時の記念日も祝日にしてくれ」という願望を叫ぶ人々も多くいるんだとか。私も賛成です。

時の記念日: https://hoiku.mynavi.jp/contents/hoikurashi/childminder/knowledge/9056/
シチズンの調査結果: https://www.citizen.co.jp/research/time/20060605/02.html

祝日は国会の人が決めるので、時の記念日制定運動みたいな運動を続けていればいつか本当に6/10が時の記念日として祝日になるかもしれません。
山の日も登山愛好団体や自然保護団体が「海の日があるんだから山の日もほしい!」と声をあげ続けてできた祝日だそうなので、ぜひこちらも!!って感じですね!

祝日の決め方: https://mainichi.jp/maisho/articles/20210622/kei/00s/00s/013000c

時の記念日と各地

セイコー

セイコーでは、毎年6/10に「セイコー時間白書」という、「生活の中での時間に対する考え方や実態」を調査して発表しています。
2017年から行なわれており、(大きな流行り病の影響もあって)、人々の意識の移り変わりなどが見て分かるようになっています。

兵庫県明石市

明石市立天文科学館は、この6/10が開館記念日。

明石市と聞いてピンと来る方も多いかと思います。
兵庫県明石市は日本標準時子午線が通っている地として有名です。
私も地理の教科書でマーカーを引いた記憶があります。

しかも今年2023年は、こちらの天文科学館のプラネタリウム100周年。いつも以上に素敵なイベントが開催されています。
子午線通過記念証の配布をしたり、時間に関するクイズ、落語などを生配信したりと、現地に行っても離れていても楽しめそうです。

世界最古のプラネタリウムをモデルにして作られた腕時計の展示

アイジンガー・プラネタリウム ロイヤル・アイゼ・アイジンガー リミテッド エディション1

数あるイベントの中でも、最も注目を集めているのはこちら。
アイジンガー・プラネタリウム」という世界最古のプラネタリウムをイメージした、自動巻きの機械式時計。こちらを期間限定で展示し、見せてもらえるとのことです。
ロイヤル・アイゼ・アイジンガー リミテッド エディション」という名を持つ世界で6本しかないお時計です。しかも国内には1本しかないとのこと。すご!
少年探偵団が出てくる映画ならまず間違いなく狙われるやつですね。

画像: http://www.ncsm.city.nagoya.jp/cgi-bin/visit/exhibition_guide/exhibit.cgi?id=A530
https://www.city.akashi.lg.jp/seisaku/kouhou_ka/shise/koho/hodo/documents/20230502tenmonudedokei.pdf

ロイヤル・アイゼ・アイジンガー リミテッド エディション2 ロイヤル・アイゼ・アイジンガー リミテッド エディション3 ロイヤル・アイゼ・アイジンガー リミテッド エディション4

素敵ですね~~~~~~!! こういうのとっても好きです。
セーラームーンや聖闘士星矢などを通ってきた人はみんな好きだと思います。(もちろん、通っていなくても!)

クリスティアン・ヴァン・デル・クラーウというオランダの時計ブランドが製造しており、こちらのブランドは天文コンプリケーションを得意としています。

つまりムーンフェイズ機構や、惑星や星々の運行を示すことができる複雑機構を搭載するとんでもない技術を持っており、しかもそれが得意だということですね。すっごい!

ぜひ見たい……!という方は、明石市立天文科学館へどうぞ。

時計業界に入るまでは知らなかった「時の記念日」。
またひとつ知識が増えて嬉しいです!
時の記念日キャンペーン、みたいなものが当店でも行えれば楽しいでしょうか。時の記念日に限らず色々なキャンペーンやイベントを考えて行えるようになりたいですね。私が。

さて、今回はここまでです。ありがとうございました!
別の記事もぜひ読んでくださいね!

来週9/10は中秋の名月ですね

スイス公式クロノメーター検定機関C.O.S.C.とは?

NY

 

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