前回は、『パーペチュアルカレンダー』と『トゥールビヨン』についてお話ししました。
お久しぶりです!中場です。
早速ですが今回は、
『ミニッツリピーター』『スプリットセコンド・クロノグラフ』についてお話したい…
と思っていたのですが、とても長編になってしまいそうなので、
今日は『ミニッツリピーター』についてみていきたいと思います。
ミニッツリピーターとは
美しい音色で多くのコレクターを魅了
リピーター(Repeater )とは、時計において、ボタンまたはレバーを操作すると
現在時刻を時間・15分・分の単位で鐘の音で知らせる機構のことです。
ミニッツリピーターが誕生したのは1676年のイギリス。
当時は置き時計に搭載されていました。
ミニッツリピーターが誕生した当時はまだ電気がなかったため、今のように灯りがない夜間でも時刻がわかるように
発明されました。
当初は、ケースやベルを叩いて鳴らしていましたが、1783年になると「時計の歴史を200年早めた」といわれている
天才時計職人アブラアン・ルイ・ブレゲが、ミニッツリピーターを懐中時計に搭載できるサイズまで小型化します。
ブレゲはムーブメントに沿ってスティール製のワイヤーをセットすることで、美しい音と小型化を実現しました。
ブレゲの設計は、当時の懐中時計から現在の腕時計にまで広く一般的に用いられています。
ミニッツリピーターの3つの特徴
ミニッツリピーターには「レバー」「耳で時刻がわかる」「音色」という3つの特徴があります。
ここからは、ミニッツリピーターだからこそ楽しめる3つの特徴をご紹介します。
ケースから突き出ているレバー
ミニッツリピーターはボタン式のタイプも一部存在しますが、基本的にはレバー式です。
そして、そのレバーのほとんどがリューズと反対側、ケースの8~9時の位置についています。
そのため、ケースから突き出しているレバーがある時計は一目でミニッツリピーターが搭載されていることがわかるのです。
時計好きな人が見れば一目でわかるので、ビジネスシーンでのステイタスツールとしてだけでなく
話題を広げるアイテムにもなります。
音で何時何分かがわかる
ミニッツリピーターは高音・低音の組み合わせで何時何分かを教えてくれ、
それぞれに音色や回数が決まっています。
基本的に1時間単位の時刻は低音、15分単位の時刻は高音と低音を交互に、1分単位の時刻は高音です。
1)アワー(時単位の数):低音の単音で、1回=1時から12回=12時。
2)クォーター(60分を15分単位に分割した数):高音と低音を交互に組み合わせて鳴らす
高音→低音の1セット=15分、2セット繰り返し=30分、3セット繰り返し=45分。
3)ミニッツ(15分に満たない残り分数):高音の単音で、1回=1分から14回=14分まで
例えば、現在時刻が3時47分だとしましょう。
その場合、低音が3回、高音と低音を交互に3回、高音が2回鳴ります。
1時1分の場合は低音が1回と高音が1回のみです。
12時59分になると低音が12回、高音と低音が交互に3回、高音が14回鳴ります。
時間によって音が鳴り続ける長さがまったくかわるので、時を感じる楽しみ方のひとつといえますね。
https://rich-watch.info/760/
「音」に価値がある
ミニッツリピーターが誕生した時代ならともかく、電気や携帯電話が普及している現代では、
街灯も明るいですし、スマートフォンで時刻がわかります。
また、ほとんどの時計には夜光塗料が施されているので、暗い場所でも簡単に時刻を確認できます。
にもかかわらずミニッツリピーターが、現代でも多くの人を魅了し続けている理由。
それは、ミニッツリピーターの奏でる「音」が魅力的だからです。
この「音」はメーカーやモデルごとで微妙に異なるものになっています。
しっかりした音から可憐な音まで個性豊かです。
時間によっては鳴り続ける音で時間を確認するのは少し面倒と感じてしまうかもしれません。
しかし、ミニッツリピーターが奏でる音色は、いつまでも聞いていたいと思えるほどの魅力があります。
微妙な違いを比べたり、自分が好きな音をいつでも楽しんだりするためにコレクションしたくなりそうですね。
私事ですが、知人からその音色を聞かせてもらえる機会があり、その繊細で綺麗な音にハマってしまいました。
何度でも聞きたくなりました(^^)
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ちょっと余談ですが、イギリス・ロンドンのウェストミンスター宮殿の大時計「ビッグ・ベン」
この鐘の正式名称は「グレート・ベル」といい、時計塔の正式名称は「エリザベス・タワー」
毎日正午になると時計台の鐘から流れます。
その音色は、日本になじみ深いものだそうです。
知っている人は当たり前なのかもしれませんが、
私はえーーーー!っと驚きました。
それは、いつも耳にしている
『キンコンカンコーン キンコンカンコーン』
これを知ったとき、私の中にある学校風景が急に色鮮やかになった気がしました。
さて、今回は『ミニッツリピーター』について、中場が書かせていただきました。
ではまた。